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2025.08.11
あなたの世界をちょっとヨクスル~VC(ベイパーチャンバー)編~
本日もスワコーのブログをご覧いただきありがとうございます!今回のテーマは「VC」です。ビタミンCでも、ベンチャーキャピタルでもありません。「ベイパーチャンバー」、略して「VC」です。VCは前回ご紹介した「ヒートパイプ」と同じ熱対策部品の1つ。そしてスワコーはこのVCの提供でもお役に立ちます!
Q そもそも「VC(ベイパーチャンバー)」とはなんですか?
A 「Vapor(蒸気)」を「Chamber(空間)」内で拡散・移動させる冷却デバイスです。
たとえば、熱を発するICチップがあるとします。そのICチップの上に、VCを設置します。VCの内部は中空構造で、液体が密閉されています。VCにICチップの熱が伝わると、内部の液体は蒸発し、蒸気が発生します。その蒸気はVCの中で拡散し、低温部分に向かって移動します。すると、蒸気は冷やされて液体に戻ります。液体は再び高温部分へと移動します。すると、液体は再び蒸発して蒸気になって低温部へ……、と繰り返されます。そうしてVCはICチップの熱を分散させて冷却しています。
Q ヒートパイプと何が違うのですか?
A 「ヒートパイプ=線」に対し「VC=面」という違いがあります。
前回のヒートパイプの紹介で「パイプの片方の端から、もう一方の端へと熱を通して移動させる」と伝えました。1点から別の1点へと熱を一直線で素早く移動させて冷却するのです。それに対し、VCは熱を発する場所(熱源)に触れている面全体に、熱を広げて冷却します。
また、VCは平らな金属板を貼り合わせ、内部に特殊な構造を仕立て、液体を封入するなどの加工を施した「デバイス」です。熱伝導率が高い銅やアルミニウムなどの単なる金属板よりも、高い熱伝導率を実現するためにデバイス化されました。スマートフォンで一般的に使用される熱対策部材「グラファイトシート」よりも、熱伝導力が高いのが特長です。
Q VCに関してスワコーさんへ相談しても良いのでしょうか?
A はい!もちろんです!
前回もお伝えしていますが、そもそもスワコーは熱対策部品の加工も得意とします。長年、熱対策部品用に金属箔の加工を行い、豊富な知識と経験を有します。当社のホームページ内「用途別製品」の中の「熱対策部品」の説明文にも、「発熱量の多い部品は、ヒートパイプおよびベイパーチャンバー(VC)をご提供」と明記できるのです!
\繰り返します!熱対策ならスワコーへ!VCのご相談もお寄せください!/
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電気自動車に搭載されるリチウムイオン電池には「小型で軽量ながら大量の蓄電が可能」「充電可能」「長寿命」といったメリットがあります。一方で難点も。その1つが発火の危険性です。たとえば車両が事故を起こしてリチウムイオン電池にダメージが加わった場合、熱暴走によって発火につながる恐れも。対策のために車載リチウムイオン電池には絶縁体や熱電熱シートといった部材が欠かせません。