その他
2024.11.06
原価を抑えてお客様とのWin-Winの関係を目指す!電気自動車、半導体分野に本気で挑むスワコーの、「原価低減」のための取り組み ~後編~
スワコーの社内的な取り組みをご紹介する企画の第2弾、「原価低減」。引き続き、社内で具体的に実施していることや効果についてお話しします!
「歩留まり向上」のための取り組み
ERPシステム上で生産まわりのデータを解析し、見積もり通りの原価で生産できる体制を確立
1.高精度の原価計算
生産現場では、作業時間や材料の使用料などのデータをERPシステム上に集約し、部品ごとの個別原価を算出。「予算必達」の前編で触れたタスクフォースのメンバーは、このシステムを活用し、より精度の高い原価計算ができる仕組みづくりに挑戦中です!
新規で立ち上げた部品の原価計算では、生産性が悪いと判断した製品は、製造部門で改善を進めるという流れをとっています。基本的に、新規の部品は歩留まりが良くないため、いかに見積もり通りの原価で生産できるようにするかという点が、最初の課題です。
2.営業会議での情報共有
新規の部品については、毎月の営業会議の中で情報共有。具体的には、「こういった商品を受注しました」「生産してみたところ、これくらいの赤字が出ています」「まだ利益を出せる段階ではないので、このようなテコ入れをします」といった報告や相談です。
新規の部品でも、早い段階で確実に利益を出せるよう、全社で知恵を絞っています。
「原価低減」活動の効果
「生産性向上」の2つの取り組みと「歩留まり向上」の取り組みは、いずれも「経費削減」とリンクしています。こうした活動は、以下のような効果も生んでいます!
効果その1.値上げ交渉の裏付け資料を提示できるようになった
原材料費の高騰で、お客様への値上げ交渉が避けられなくなった昨今。その際に、ERPシステムで算出した価格の裏付けデータが役に立ちます。
効果その2.各部署に1名以上!ERP経験者
タスクフォースに携わるメンバーは、ERPシステムに触れています。この経験は、今後自部署でも活用できるはず!
効果その3.生産部門のペーパーレス化に成功
生産部門では、それまで紙ベースで記録・管理していたものをPDAというポータブル端末に入力。連動するERPシステムに触れる機会も増えました。
*ERP Enterprise Resources Planning の略。生産管理システム。
*PDA Personal Digital Assistantの略。携帯型端末。
———————————————
電気自動車に搭載されるリチウムイオン電池には「小型で軽量ながら大量の蓄電が可能」「充電可能」「長寿命」といったメリットがあります。一方で難点も。その1つが発火の危険性です。たとえば車両が事故を起こしてリチウムイオン電池にダメージが加わった場合、熱暴走によって発火につながる恐れも。対策のために車載リチウムイオン電池には絶縁体や熱電熱シートといった部材が欠かせません。