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2023.09.11
2023.12.25
ここがスゴイ!スワコーのOCA
代表取締役 池上 和明(いけがみ かずあき)
スワコーのOCA
大手メーカーの要望に応えて培ってきたノウハウが力に
OCAは、タッチセンサーやカバーガラスを搭載したディスプレイの視認性を向上させるために不可欠なものです。当社では、ディスプレイの形状に合わせて、ロール状のOCA材料を、専用の加工機を使ってシート加工しています。
スワコーでは、10年以上前から、大手メーカーのオーディオプレイヤーやスマートフォンのOCAを受注してきました。そのため、加工のバリエーションと品質の高さには自信があります。お客様のメリット・デメリットを明示したうえで、最適なご提案をしています。大型部品の加工ができることも強みです。
品質管理
厳しい品質基準をクリアするための基準
当社では、OCAの用途によって、高温試験、低温試験、高温高湿試験、熱衝撃試験と、4つの信頼性試験を確認しています。高温・低音・高音高湿試験では、一定の温度・湿度下で1000時間経過した品質を、熱衝撃試験では、-40℃と85℃の環境変化に30分ずつ置くことを1000回繰り返した際の品質をそれぞれ確認します。
また、加工後の「評価項目」として、セパレーターの剥離力、粘着力外観(気泡・打痕など)も確認しています。
高品質な加工を叶える環境
ディスプレイ部品加工に本格参入するために誕生したクリーンルーム
当社がディスプレイ関連に参入したきっかけは、大手メーカーの携帯電話が白黒からカラーに変わったことです。ディスプレイに使う部品を扱うには、クリーンな環境が必要となるため、長野と中国の工場にクリーンルームを作り、本格的な生産体制を確立しました。
当社が工場を構える長野県の諏訪湖近郊は、「東洋のスイス」と呼ばれています。昔から、カメラ、プリンター、プロジェクターといった、光学系の精密部品を扱う企業が集中する地域です。そうした企業とは、国内だけでなく、海外の工場への部品提供などでも以前から取り引きしてきました。そうしたお付き合いのなかで、当社独自の加工技術を磨いてきたという経緯があります。今後、新素材を取り扱う際は、素材メーカー様などの協力を得て、自社の加工技術を確立していきたいと考えています。