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2023.09.25
2023.09.27
あなたの世界をちょっとヨクスル~ハードコートフィルム編~
ハードコートフィルムとは?
強くて丈夫なプラスチックフィルム
プラスチックできたフィルム素材「プラスチックフィルム」には防水性や耐水性に優れているというメリットがあります。一方で、表面が傷つきやすいというデメリットもあります。そのデメリットを解消したのがハードコートフィルムです。ハードコートフィルムはプラスチックフィルムの表面に処理を施して高い硬度を与えます。そうすることで、傷つきにくく、熱や摩擦などにも強く丈夫なフィルムに仕上げています。
ハードコートフィルムの活用例
●スマートフォン、携帯電話、デジタルカメラの液晶画面を保護
使用経験がある人がもっとも多いのがこの利用法だと思います。傷に強いハードコートフィルムで画面を保護します。切って使えるフリーサイズタイプも多く、便利です。ハードコート加工に、AGやLR、ARといった加工をプラスした高機能のフィルムもあります。
●フォルダブル(折りたたみ)ディスプレイにも対応
世界のスマートフォン市場で注目を集めているフォルダブルディスプレイ。折りたたみ型のスマートフォンです。韓国のメーカーが発売したこともあり、K-POPのアイドルも愛用。その様子を見たことがある人もいるかもしれません。折りたたんだ画面を広げると見やすいのが特徴です。この折りたたみディスプレイに対応するハードコートフィルムも開発されています。
●街中のポスターや看板にもハードコートフィルム
丈夫で傷つきにくい特長を生かして野外でも活用されています。たとえば街中に掲示するポスターや看板などです。雨風にさらされても傷まず頑丈。多少、人が踏んだり、蹴ったりしても破損しにくく、汚れをすぐに落とせるのもメリットです。
●電気自動車の軽量化にも貢献
ハードコートの性能を樹脂に付与したフィルムも広義的にハードコートフィルムと言えます。これが電気自動車の軽量化に一役買っています。電気自動車はバッテリー含め部品が多いため重量がかさみます。そのため、軽量化のため樹脂を活用しています。しかし、樹脂には紫外線による変色や劣化のリスクや表面が傷つきやすいデメリットがあります。そこでハードコートの性能を付与して難点を解消しています。ガラスにも性能を付与して、ガラス破損のリスクも低減しています。
ハードコートフィルムの今後
生活のあらゆる場面で幅広く活躍
活用例に挙げた以外にも、ハードコートフィルムは幅広く使われています。家電から工場の機械類、医療機器、自動車産業などあらゆる場所でハードコートフィルムは活躍中です。今後もさらなる進化を遂げながら、活躍の場を広げるでしょう。
参考資料
https://coating.nidek.co.jp/article/information/type/a25
https://www.mcworld.jp/hokkaido-hardcoatfilm-keitai/
https://www.dnp.co.jp/biz/solution/products/detail/1191310_1567.html
https://www.dnp.co.jp/biz/solution/products/detail/1190609_1567.html