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2023.10.11
あなたの世界をちょっとヨクスル~シールド材編~
RPGゲームのキャラクターの装備品に「シールド」があります。いわゆる「盾」です。槍や刀から身を守る盾。今回はその盾ではなく、私たちを電磁波から守る「盾」の存在をご紹介します。
シールド材とは
人や物を守るために立ちはだかる素材
冒頭でお話したようにシールド(shield)とは「盾」のことです。そこから意味が広がって人や物を守るために立ちはだかる物体、存在も「シールド」と呼ばれるようになりました。シールド材とは、そのシールド材を施した物体、製品そのものを守る、もしくはその物体や製品の周囲にある人や物を守るための素材です。
今もっとも重要なシールド材「電磁波シールド」
不要な電磁波の影響を阻止する
今、世界中で重要視されているシールド材、それが電磁波シールドです。
ではなぜ、電磁波を防ぐシールド材が必要なのでしょうか。
そもそも、電磁波は私たちの身近な場所にあふれています。たとえば、スマートフォンやパソコンの、テレビの電波も電磁波です。電子レンジやクッキングヒーターは電磁波で食品を加熱しています。ざっくり言ってしまえば、電気のある場所には必ず電磁波が発生しています。生活に必要な電気の周辺に発生する電磁波も必要な存在だと思うでしょう。しかし、不要な電磁波もなかには存在するのです。そこで電磁波シールドが必要になります。
不要な電磁波がもたらす問題
①機器の不具合発生や誤作動
使用している機器がお互いに電磁波を発しています。すると、その電磁波同士が干渉して、機器に不具合を起こす恐れがあります。外部からの強い電磁波で機器が故障するケースもあります。
②通信障害の発生
スマートフォンや携帯電話、Wi-Fi、Bluetooth、非接触カードの普及など無線接続が急増しています。そのため、電磁波同士が干渉を起こす恐れがあります。
③情報漏洩
Wi-Fiを利用している場合、室外に漏れ出た電波からパソコンやサーバーに侵入され、情報が盗まれる恐れもあります。
スワコーの電磁波シールド材
ニーズに沿った加工でEMCに貢献
前述した電磁波問題に対し、現在、EMCの国際規格が定められています。EMCとは「Electromagnetic Compatibility」の略語で、日本語では「電磁両立性」と訳されます。「電磁波を外に出さず、外部からの電磁波の影響も受けない」という意味です。基準をもとに世界各国のあらゆるメーカーがEMCの技術を追求しています。
スワコーは電磁波シールド材、電波吸収部品の加工で、電磁波対策、EMCに貢献しています。スワコーでは金属箔などの単体から、両面テープを用いた樹脂フィルムとのラミネート加工に、一部アース露出、曲げ加工まで行い、電磁波シールド材を製造しています。材料は銅、アルミなどの金属箔、メタルメッシュ材、電波吸収体、磁性材などです。ニーズに沿った電磁波シールド材をご提案、ご提供します。