加工技術情報
2024.07.17
スワコーが手招く加工の世界 ~精密抜き加工~
カメラレンズユニットや、CMOS周りの遮光部品に採用されているバリレス・テーパー。スワコーが誇る精密加工の一つ、「抜き加工」で作られる代表的な製品です。日々様々なものを世に送り出している抜き加工技術ですが、今回は当社ならではの製造過程を皆さんに共有します!そこで生まれるメリットとは?実際に製品をお買い上げになる際、「なるほど!」と納得いただけるはずです!
抜き加工の伝統的な手法
回数を重ねるたびに増していく難易度
お客様が求める商品仕様によっては、複数回抜きを行う製品もあります。難しいのは、抜きを行うたびに型を変えなければならないという点です。その場合の注意点は、抜く位置のズレを防ぐこと。例えば、1回目にマークをつけて抜きを行い、2回目は抜く型を変え、3回目に完成抜きという流れ。2回目移行は、マークの位置をシビアに調整する必要がありました。
しかし、それはもう昔の話。今はとある画期的な機能によって、スムーズな作業を実現しています。
抜き加工の最先端事情
機械による自動ジャッジでお手軽に!より正確に!
画期的な機能とは、加工機に備えつけられたカメラによる画像補正です! 先ほど紹介した一連の流れに沿うと、初回加工にマークをつけるところまでは同じ。しかし、違いが起こるのは2~3回目の加工です。カメラがマークを読み取り、自動的に位置を調整しながら抜いてくれるのです。無駄が一切なくなり、お客様へ安価でご提供できる結果に結びつきました!
<安価に提供できる理由>
これまでは同じ位置で抜くために、穴を開けて正しい位置を出していました。しかし、画像補正が登場したことにより、穴あけに関する処理や専用の高額な型が不必要に。しかも、マークをつけるためだけならローコストな型でもOK!そういった背景が、リーズナブルな販売価格に繋がっています!
マッチするのはこんなお客様!
特定のお客様層はございません。様々なニーズに応じて、幅広い用途でご利用いただけます。あえて挙げるならば、高い精度をお求めのお客様にはうってつけです!その理由は、ズバリ精度アップ。従来の加工方法では、規定に対し±0.1mm~2mmという精度に甘んじていました。しかし、前述の画像補正機能を有していることで、なんと±0.05mmという高いレベルの精度で抜けるようになったのです。ぜひ、当社の端面へのこだわりをご堪能ください!
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地球環境問題に配慮した脱石油の動き。そこから生まれた電気自動車を支えるのが「リチウムイオン電池」です。従来の電池よりも軽くて小さいながらも、非常に大量の蓄電が可能。しかも、放電後は充電できるので、繰り返し使えるのも利点です。コンビニエンスストアや道の駅などの駐車場の片隅で車が充電している様子を目にした人もいるはず。あれは車載リチウムイオン電池に充電しているのです。