加工技術情報
2024.08.07
あなたの世界をちょっとヨクスル~曲げ加工編~
スワコーの「あなたの世界をちょっとヨクスル」シリーズ、本日もご覧いただきありがとうございます!今回のテーマはスワコーが誇る加工技術の1つ「合成樹脂の曲げ加工」。コストを抑えながら、スピーディーに、高品質・高精度の加工を実現するスワコーの秘密、こっそりお見せします。
百聞は一見に如かず!まずはコレをご覧あれ!
「お~!複雑で、しかも、きれいな箱型ですね」と思われるでしょう。実はこの箱型、スワコーが1枚の合成樹脂を折り紙のように曲げ加工して成形しました!樹脂を1枚ずつ接着したとか、この形の金型を作って樹脂を流し込んで固めたとかではありません。この難しい曲げ加工がスワコーの得意分野の1つなのです。
曲げ加工を行う主な分野・部品は……
車載関連や家電といった分野の絶縁部品や熱対策部品
PET、ポリカーボネート、PE、PP、PPSなど、さまざまな合成樹脂の板材。その曲げたい部分に熱を加え、機械で形を整えていく曲げ加工で部品を製造しています。たとえば「直方体のバッテリーを箱型の絶縁部品で覆いたいのですが」という場合。最初にお伝えしたように、1枚の合成樹脂を折り紙のように曲げ加工して、直方体に沿った箱型の絶縁部品を成形します。もちろん、キズ、割れ、変形、スプリングバックといった不具合は一切ありません!
ココがポイント!スワコーの曲げ加工
■ロボット、導入しています!
プログラム制御で一定の自動化を図り、一連の加工動作と品質の安定・向上に成功。加えて、マンパワーも最小限に抑え、労力と時間の削減も実現し、お客様のコスト抑制に寄与しています。
■高額な成型金型がなくてもOK!
インジェクション成形(射出成形=樹脂材を熱で溶かして金型内に高圧で射出、冷却し固める)は金型ありき。たとえ、「お試しで3つ作りたい」という場合でも、まずは金型を準備しなければなりません。しかも、金型は複雑な形状ほど高額に。それに対し、スワコーの曲げ加工は1枚の合成樹脂板を折り紙のように曲げていく手法。金型が不要ですから、その分、コストを抑えられます。
■小ロットも、短納期も、高品質のまま叶えます!
金型が不要ですから、試作品の製作依頼や小ロットの発注がしやすいのも利点。そして、ロボットを導入していることもあって、金型からのインジェクション成形よりも短期間での加工が可能です。ちなみに、試作時のリードタイムも数日~1週間程度と短納期を実現しています。
■ポリイミド等エンジニアリングプラスチック熱加工もします。
ポリイミド等エンジニアリングプラスチックは、熱加工がしにくい材料です。当社は専用の金型を使用し、熱加工しにくい材料も対応が可能。加工しづらい材料があればお問合せください!
\高品質で、安くて、早い!/ スワコーの三拍子、ぜひ覚えてください!
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電気自動車に搭載されるリチウムイオン電池には「小型で軽量ながら大量の蓄電が可能」「充電可能」「長寿命」といったメリットがあります。一方で難点も。その1つが発火の危険性です。たとえば車両が事故を起こしてリチウムイオン電池にダメージが加わった場合、熱暴走によって発火につながる恐れも。対策のために車載リチウムイオン電池には絶縁体や熱電熱シートといった部材が欠かせません。