加工技術情報
2025.05.07
あなたの世界をちょっとヨクスル ~摺動部品編~
本日もスワコーのブログと「ヨクスル」シリーズをご覧いただき、ありがとうございます!実は幅広い分野でさまざまな部品や部材の加工を手がけていながら、今まで口にしていない二文字に気づきました。それは「摺動(しゅうどう)」。当たり前すぎたためにまさかの失念とは誠に遺憾!そこで今回は何度も「摺動」と口にする所存です!
Q スワコーは摺動に関してどのような部品加工を行っていますか?
A 主に自動車の摺動部に使用される摺動部品を加工しています。
「摺動」の「摺」は「する・こする」という意味。つまり、今さらですが、以前から紹介している「パッキン」も摺動部品の1つです。パッキン以外であれば、ギア、ピストンリング、ベアリング、シールリング、ベーンも自動車の摺動部品。また、トランスミッション用のクラッチ、ブレーキパッドなども摺動部品に含まれます。
Q 自動車の摺動部品にはどのような素材が使われますか?
A 「こすれて動く場所の部品」ですから摩擦に強い素材が基本です。
自動車部品の素材で、一般的に最初に思い浮かぶのは金属でしょう。頑丈そうですし、摩擦にも強い印象があると思います。確かにその印象通り、金属を素材にさまざまな摺動部品が製造されています。ただし、金属にも難点があります。それは、摩擦に強いと言っても、長時間摩擦を続けると摩耗すること。そして、そもそも金属は重量があること。エネルギー消費削減のために車両全体の軽量化が進む中ではネックになります。そこで、金属に代わる摺動部品素材として摩擦や熱に強く耐久性の高い樹脂材料=プラスチック材料が登場しました。
Q 具体的にどのようなプラスチック材料が使われていますか?
A 前回の「プラスチック材料」で紹介した中ではPIやPAが使われています。
それ以外にも、摺動部品の使用環境に応じて、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、ABS、POM(ポリアセタール)、PPS(ポリフェニレンスルフィド)超高分子量PEなど、さまざまなプラスチック材料が使用されています。
そして、プラスチック材料の加工をスワコーが得意としていることはこれまでも再三お話してきた通り。自動車の各種摺動部品についてのお悩みやご要望にも、長年培ったノウハウと高い技術力、豊富な知識で対応します。
\安全で確かな性能の摺動部品の製造は人命を守るのと同義!スワコーもその一助になります!/
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地球環境問題に配慮した脱石油の動き。そこから生まれた電気自動車を支えるのが「リチウムイオン電池」です。従来の電池よりも軽くて小さいながらも、非常に大量の蓄電が可能。しかも、放電後は充電できるので、繰り返し使えるのも利点です。コンビニエンスストアや道の駅などの駐車場の片隅で車が充電している様子を目にした人もいるはず。あれは車載リチウムイオン電池に充電しているのです。