加工技術情報
2025.09.08
あなたの世界をちょっとヨクスル~ビク型・トムソン型編~
本日もスワコーのブログをご覧いただきありがとうございます!皆さんからの好評の声を支えにロングラン企画となっている「ヨクスル」シリーズ。その中でも異彩を放ったテーマがありました。それは2024年10月23日の「スワコーの『型』編」。スワコー自慢の型を一挙大公開したところ、「まさか、型が主役とは」と驚きの声が広がったのでした。あれから月日が過ぎ……。満を持して、あらためて詳しく紹介します!
Q ビク型とはなんですか?
A 抜き打ち加工に使用する型です。
ドイツのライプツィヒで製造されていた「ビクトリア式打ち抜き機」で使用した型が、「ビク型」と呼ばれました。その後、一般的な抜き打ち型の名称として浸透しました。
Q トムソン型とはなんですか?
A 抜き打ち加工に使用する型です。
アメリカの「トムソン社製打ち抜き機」で使用した型が「トムソン型」と呼ばれましたその後、一般的な抜き打ち型の名称として浸透しました。
Q あれ……?ビク型とトムソン型、同じでは……?
A はい、実は地域で呼び方が違うだけです……。
ビクトリア式打ち抜き機が普及した東日本では「ビク型」が、トムソン社製打ち抜き機が普及した西日本では「トムソン型」という呼び方が主流です。スワコーはどちらの呼び方でも問題ありませんので、ご安心を!
Q どういった材料を打ち抜くのですか?
A 一般的には紙、段ボール、皮革、両面テープなど幅広い材料です。
スワコーでは主にプラスチックフィルムを加工します。材質はPET、PCなどで、25μm~1mmの厚みも対応します。
なお、型の作り方は、まずベニヤ板をレーザー加工機で加工したい製品の形状にカットします。この際、完全に切り落とさず、刃物を固定できるよう、部分的にベニヤ板をつなげておきます。
次に、板状の刃物を加工したい製品の形状に折り曲げます。
折り曲げた刃物を、部分的にベニヤ板をつなげておいたものにはめ込みます。
こうしてビク型・トムソン型が完成します。
Q 主な特徴を教えてください!
A 長所と短所があります!
長所は「コストがかからない」という点です。もっとも一般的な安価な型で、型を作るまでの工程がシンプルですから、初期費用を抑えられます。また、製品の製作期間が短く、少量生産や試作に適していることも利点です。
一方の短所は「耐久性の低さ」。金属製の型に比べるとどうしても摩耗しやすいのが難点です。また、一般的には厚い材料や硬い材料の加工、鋭角や細かい形状の製品加工には不向きです。
\スワコーはお客様それぞれに最適なビク型・トムソン型で加工します!/
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電気自動車に搭載されるリチウムイオン電池には「小型で軽量ながら大量の蓄電が可能」「充電可能」「長寿命」といったメリットがあります。一方で難点も。その1つが発火の危険性です。たとえば車両が事故を起こしてリチウムイオン電池にダメージが加わった場合、熱暴走によって発火につながる恐れも。対策のために車載リチウムイオン電池には絶縁体や熱電熱シートといった部材が欠かせません。