加工技術情報
2025.09.15
あなたの世界をちょっとヨクスル~ピナクル型・輪転ピナクル型編~
本日もスワコーのブログへのご訪問、ありがとうございます!前回の「ビク型・トムソン型」に続く「型」の紹介第二弾!今回は「ピナクル型・輪転ピナクル型」です。株式会社塚谷刃物製作所の登録商標「ピナクルダイ」の略称である「ピナクル型」。その詳細からさっそくお伝えします!
Q ピナクル型とはなんですか?
A 打ち抜き加工に使用する型です。
型の作り方は、まず、型の材料である金属板に対して、打ち抜き用の刃として残す部分にマーキングを施します。
次に、マーキングを施していない部分を腐食させて取り除きます。
すると、金属板にマーキングを施した部分は出っ張って残ります。その凸部分を鋭角な刃に仕上げれば、ピナクル型の完成です!
Q ピナクル型の特徴はなんですか?
A ビク型・トムソン型に比べ、主に3つの利点があります。
1つ目は材料が金属ベースで、機械加工で作られるため高精度であること。刃のつなぎ目がない分、抜き打ち後の仕上がりは段差がなく滑らかです。
2つ目は刃の高さが最大2mmで、フィルムや両面テープなど薄い材料の加工に最適なこと。
3つ目は刃が丈夫な分、交換頻度が下がること。長期的に見ればコスト抑制につながります。
一方で、刃が高品質な分、初期費用がビク型・トムソン型よりやや高いのは難点です。
Q 輪転ピナクル型とはなんですか?
A ピナクル型を円形に丸めたロータリー加工用の型です。
マグネットロールに輪転ピナクル型を巻き付けて、ロータリープレス機にセットして加工を行います。
Q ロータリー加工とはなんですか?
A ロール状の材料を加工するのに適した加工方法です。
プレス加工が面でカットするのに対し、ロータリー加工は点でカットを行います。そのため、カットした端面は微細なざらつきや歪みもなく、きれいに仕上がります。
また、材料はロータリー加工機に送り込まれながら、グルグルと回転する輪転ピナクル型でカットされるためスピーディー。タイムロスがなく、タイトな納期に対応しやすいのも利点です。
寸法精度についても問題なし!材料に最適な輪転ピナクル型と、自社開発のロータリープレス機で、仕様通りの加工を行います。
\金型をイチから作るよりも低コストで、高精度!ピナクル型で試作もアリ!/
———————————————
スワコーの得意分野はOCAや光学フィルムの加工にとどまりません。たとえば「電磁波シールド材」もその1つ。電磁波がもたらす機器の誤作動や故障、通信障害といった問題解消に、高度な加工技術で貢献しています。スワコーでは銅やアルミなどの金属箔、電波吸収体の単体加工、両面テープを用いた樹脂フィルムとのラミネート加工、一部アース露出、曲げ加工などフレキシブルに対応可能。シールド材でお困りの際もスワコーへ!