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2026.10.16
自動車・電子部品でも求められる医療グレードの品質管理|ISO13485準拠の異物対策
車載ディスプレイやリチウムイオン電池、通信機器の小型化・高機能化が進み、フィルムやテープといった薄物部材に求められる清浄度は年々厳しくなっています。
目に見えないほどの異物ひとつが、外観不良や絶縁不良の原因になりかねません。
こうした背景から、品質保証の現場で参考にされているのが、医療機器の品質マネジメントシステム規格「ISO13485」の考え方です。
本記事では、ISO13485に基づく品質管理が医療以外の加工品にもなぜ有効なのかを、異物対策の視点から整理します。
車載・電子部品で異物が問題になる理由
フィルムやテープの加工品は、最終製品の内部に組み込まれると後から取り除くことができません。
そのため、加工段階で付着した異物がそのまま製品の不具合につながります。
| 分野 | 主な部材 | 異物が招くリスク |
|---|---|---|
| 車載ディスプレイ・光学 | OCA、保護・反射防止フィルム | 気泡、輝点、外観不良 |
| リチウムイオン電池 | 絶縁フィルム、断熱材 | 導電性異物による短絡 |
| 電子・通信機器 | 絶縁スペーサー、シールド材 | 絶縁不良、接点不良 |
| 医療機器 | 医療用テープ、センサー部材 | 汚染、機能不良 |
求められる水準は分野ごとに異なるものの、「異物を製品に残さない」という目的は共通です。医療グレードの管理が車載部品の品質にも通用するのは、このためといえます。
ISO13485とは|ISO9001との違い
ISO13485は、医療機器の安全性と品質を確保するために定められた国際規格です。ISO9001をベースにしつつ、医療機器に特有の要求事項が加えられています。
加工品の品質管理に関わる主なポイントは次のとおりです。
- リスクマネジメント:
製品実現の各段階でリスクを洗い出し、不具合を未然に防ぐ - トレーサビリティ:
材料や工程の記録をたどれる状態にし、問題発生時の影響範囲を特定する - 作業環境と汚染の管理:
清浄度や作業者の衛生・服装など、製品に影響する条件を文書化して管理する - プロセスバリデーション:
後の検査だけでは確認しきれない工程について、妥当性をあらかじめ検証する
いずれも「不良を検査で見つける」のではなく、「不良を工程でつくらない」ための仕組みです。
なお、ISO13485は医療機器向けの規格であり、IATF16949など車載分野の規格に代わるものではありません。
ただし、汚染管理やトレーサビリティといった考え方は、高い清浄度が求められる車載・電子部品の加工にもそのまま生かせます。
フィルム・テープ加工における異物対策の基本
抜き加工やラミネート加工の現場では、異物の発生源は一つではありません。
- 作業者由来:毛髪、衣服の繊維
- 材料由来:セパレーターの紙粉、粘着剤のはみ出し
- 工程由来:抜きカス、切断時の切り粉
- 環境由来:浮遊じん、静電気による付着
とくにフィルムは帯電しやすく、周囲のちりを引き寄せる性質があります。
このため、クリーンルームで加工するだけでなく、除電や清掃、材料の持ち込み方法まで含めた管理が欠かせません。
異物対策は一般に、次の4つの視点で整理されます。
| 視点 | 対策の例 |
|---|---|
| 持ち込まない | 更衣、エアシャワー、材料の清拭・開梱ルール |
| 発生させない | 低発じん資材の使用、刃型・設備のメンテナンス |
| 堆積させない | 定期清掃、清掃しやすいレイアウト |
| 排除する | 気流制御、除電、粘着ローラーによる除去 |
スワコーのクリーンルームとISO13485
スワコーは、本社工場でISO13485の認証を取得しています。
医療用テープ加工品や生体モニターチップなどを手がけており、クリーンルームでの加工は車載関連や情報端末・光学機器向けの製品にも活用しています。
加工環境のクリーン度は次のとおりです。
| 区分 | クリーン度 |
|---|---|
| クリーンルーム | Class 10,000 |
| プレス加工ライン | Class 1,000〜3,000 |
| 検査 | Class 100〜500 |
Class 10,000は、クリーンルームの国際規格(ISO 14644-1)でいうクラス7に相当する清浄度です。
いずれもUVカット環境で、国内工場に加えて中国・ベトナムの工場にもクリーンルームを完備しています。
モバイルやタブレット向けの小型部材から、カーナビなどの中〜大型サイズまで対応可能です。
医療グレードの考え方を、車載・電子部品の加工へ
医療グレードの品質管理とは、特別な設備だけを指すものではありません。
リスクを先に洗い出し、環境を管理し、記録で裏づけるという仕組みそのものです。その考え方は、車載部品の品質や電子部品の信頼性を支える加工にも共通します。
「異物不良を減らしたい」
「クリーンルームで加工できる会社を探している」
「ISO13485の認証を持つ加工会社に相談したい」
とお考えの方は、ぜひスワコーまでお気軽にご相談ください。
