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2026.04.19
リチウムイオン電池の熱管理を最適化する放熱材(TIM)加工|冷却効率を高めるダイカット技術
電気自動車(EV)や高出力なデバイスに使用されるリチウムイオン電池(Li-ion電池)にとって、発生した熱をいかに効率よく逃がすかという「熱マネジメント」は、電池の寿命と安全性を左右する極めて重要な要素です。
本記事では、リチウムイオン電池の冷却効率を最大化する放熱材(TIM:Thermal Interface Material)の役割と、複雑な設計を形にする精密ダイカット加工技術について解説します。
1. リチウムイオン電池の寿命と性能を左右する「熱マネジメント」
リチウムイオン電池は、充放電時に発生する熱によって性能が変化します。適切な温度範囲を維持できない場合、以下のようなリスクが生じます。
- サイクル寿命の低下:高温状態が続くと電池内部の化学反応が加速し、容量劣化(寿命の短縮)を招きます。
- 出力性能の制限:温度上昇を抑えるために制御システムが出力を制限し、本来の性能を発揮できなくなることがあります。
- 熱暴走のリスク:局所的な発熱(ホットスポット)を放置すると、セル全体の熱暴走に繋がりかねません。
これらのリスクを回避するため、セルやパックから冷却プレートへ熱をスムーズに伝える「放熱材」の重要性が高まっています。
2. 放熱材(TIM)の加工における課題:柔軟性と粘着性のハンドリング
放熱材(放熱シート、サーマルパッドなど)は、接触面の隙間を埋めるために「柔らかく、粘着性がある」素材が多く使われます。この素材特性が、精密加工においては大きな障壁となります。
- 形状の歪み:非常に柔らかい素材は、打ち抜く際の圧力で形状が歪みやすく、μm単位の寸法精度を維持するのが困難です。
- 糊残りとバリ:粘着性が高いため、金型への付着や切断面の「糊はみ出し」が発生しやすく、自動組み立て工程でのトラブル原因となります。
- 複雑な形状設計:冷却効率を高めるために筐体の隙間に合わせた複雑な形状が求められますが、手作業や精度の低い加工では限界があります。
3. スワコーの精密ダイカットが実現する、放熱シートの「理想の形状」
スワコーは、扱いの難しい高機能放熱材を、設計通りに精密加工する独自のノウハウを持っています。
高精度ダイカット・輪転ピナクル加工
シリコーンゴムや合成ゴムをベースとした非常に柔らかい放熱シートでも、スワコーの精密ダイカット技術なら、歪みを最小限に抑えたシャープな切り口で加工可能です。また、量産性に優れた「輪転ピナクル型」を用いることで、複雑な形状でも安定した品質で供給します。
糊はみ出しを抑えるハーフカット技術
粘着層を持つ放熱材において、基材だけを残して正確に打ち抜くハーフカット加工を駆使。自動実装ラインでの「剥がしやすさ」と「貼り付け精度」を両立させ、お客様の生産工程の効率化に貢献します。
冷却効率を最大化する「複合加工」
放熱材と絶縁フィルム、あるいは補強材を貼り合わせた複合部材の生成が可能です。複数の機能を1枚のシートに集約することで、電池パック内部の省スペース化と熱伝導ルートの最適化を実現します。
4. クリーン環境での加工が電池の信頼性を担保する
放熱材は電池セルに直接、あるいは至近距離で接触する部材です。加工工程での異物混入は、絶縁破壊や性能劣化の引き金になります。
スワコーでは、ISO Class 7(管理値3000)のクリーンルームを完備。放熱材の加工から検査、梱包までをクリーンな環境下で行うことで、微細な金属粉や塵の混入を許さない、車載・医療グレードの品質を保証します。
リチウムイオン電池の「冷却効率の改善」や「放熱材の加工精度・歩留まり向上」にお悩みの方は、ぜひスワコーの精密ダイカットテクノロジーをご活用ください。
\「次なる世代に向かってより新しく、より高く」がスワコーの信条です!/
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