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2026.06.22
フィルム・テープの抜き加工とは|形状精度と量産性を両立する加工方法
はじめに
電子機器や車載部品、医療機器、光学部材などの分野では、フィルムや両面テープを「決められた形状に、安定した精度で加工する」ことが求められます。
絶縁用フィルムを部品形状に合わせて切り抜く、両面テープを貼り付けやすい形に加工する、保護フィルムに穴や切り欠きを設ける。こうした薄物材料の加工で用いられる代表的な方法が「抜き加工」です。
初めて加工会社を探す開発・購買担当者の方にとっては、
「抜き加工と打ち抜き加工は違うのか」
「どの素材まで対応できるのか」
「試作から相談できるのか」
といった疑問も多いのではないでしょうか。
本記事では、フィルム・テープの抜き加工の基本と、加工相談前に確認しておきたいポイントを解説します。
フィルム・テープの抜き加工とは
抜き加工とは、フィルム、両面テープ、クッション材、金属箔などの薄い材料を、金型や刃型を使って任意の形状に切り抜く加工方法です。
丸形、角形、穴あき形状、切り欠き形状など、製品の用途に合わせてさまざまな形状に仕上げることができます。業界や会社によっては、「打ち抜き加工」「ダイカット」「型抜き」「プレス加工」などと呼ばれることもあります。
フィルム 抜き加工では、材料を単体で抜くだけでなく、複数の材料を貼り合わせた状態で加工するケースもあります。たとえば、PETフィルムに両面テープを貼り合わせた部材や、保護フィルムと粘着材を組み合わせた部品などです。
このような加工では、単に形を抜くだけでなく、貼り付けやすさ、剥がしやすさ、後工程での扱いやすさまで考えることが重要です。
ハーフカットとフルカットの違い
フィルムやテープの打ち抜き加工でよく使われる言葉に、「ハーフカット」と「フルカット」があります。どちらも材料を切り抜く加工ですが、台紙を残すか、材料全体を貫通させるかによって使い方が変わります。
ハーフカット
ハーフカットは、表面のフィルムやテープだけを切り、下のセパレーター、つまり台紙を残す加工です。
台紙から製品をはがして使えるため、両面テープ加工や保護フィルム加工で多く用いられます。シールのように、必要な部材だけを1枚ずつはがして使う形をイメージすると分かりやすいでしょう。
複数個を1枚のシート上に並べられるため、数量管理や貼り付け作業の効率化にもつながります。
フルカット
フルカットは、表面材だけでなく、台紙まで含めて材料を貫通させる加工です。
材料を完全に切り離すため、1個ずつ個片で扱いたい部品や、穴を完全に抜き落とす必要がある部材に適しています。一方で、個片になることで保管や数量管理に工夫が必要になる場合もあります。
どちらが適しているかは、製品の形状だけでなく、貼り付け工程や納品形態によって変わります。
精度と量産性を左右する金型選定
精密抜き加工では、求められる寸法精度や形状、数量に応じて金型を選定します。
比較的シンプルな形状や試作・小ロットでは、ビク型やトムソン型が検討されることがあります。金型費用を抑えやすく、短納期で進めやすい点が特徴です。
より細かな形状や高い再現性が必要な場合は、ピナクル型などが選ばれることもあります。薄いフィルムや両面テープ、複雑な形状の部材では、刃の精度や加工条件が仕上がりに大きく影響します。
また、量産時には金型費用だけでなく、加工スピード、歩留まり、カス取りのしやすさ、検査工程まで含めた設計が重要になります。
加工相談前に確認しておきたいこと
フィルム・テープの抜き加工を相談する際は、素材、形状、数量、納品形態をある程度整理しておくと、加工会社から具体的な提案を受けやすくなります。
素材について
素材については、材料名だけでなく、メーカー名、品番、厚み、粘着剤の有無などが分かると、加工可否を判断しやすくなります。
同じPETフィルムや両面テープでも、厚みや硬さ、粘着剤の種類によって加工性は変わります。特に両面テープの場合は、刃への付着や糊のはみ出しが起こることもあるため、材料構成の情報が重要です。
形状について
形状については、図面がある場合は早めに共有しておくと相談がスムーズです。
細い部分、小さな穴、鋭角の有無、角Rの大きさなどは、加工難易度や金型選定に関わります。希望する寸法公差がある場合は、あわせて伝えておくと、加工方法を検討しやすくなります。
数量について
数量については、試作数量と量産予定数を分けて伝えることが大切です。
数枚だけ形状を確認したい場合と、量産を前提にまとまった数量が必要な場合では、適した工法や金型の考え方が変わります。将来的な量産予定がある場合は、試作段階から共有しておくことで、量産に移行しやすい仕様を検討できます。
試作から量産まで見据えた抜き加工を
フィルム・テープの抜き加工は、薄物材料を図面通りの形状に仕上げるための基本的な加工方法です。テープ 打ち抜き、精密抜き加工、両面テープ 加工など、対象素材や用途によって呼び方はさまざまですが、重要なのは「必要な精度で、安定して、使いやすい形に仕上げること」です。
開発段階では、複数の形状を試しながら仕様を固める柔軟さが求められます。一方、量産段階では、加工スピード、歩留まり、検査性、納品形態まで含めた安定性が重要になります。
「フィルムや両面テープの抜き加工で、どの工法を選べばよいか分からない」
「試作から量産まで相談できる加工会社を探している」
とお悩みの方は、ぜひスワコーの精密抜き加工テクノロジーをご活用ください。
